Writer: noda 更新日:2020/11/11
こんにちは、野田です。
1年以上ぶりの投稿になります。
今回はLambda×Pythonのフレームワークについて書きたいと思います。
最近AWSのLambdaで開発をすることが多く、何かフレームワークがないか探していました。
Pythonのフレームワークはいくつかありますが、特にAWSのLambdaに特化したフレームワークが
見つからなかったので、最小構成でアプリケーションを作るにはどうするか考えてみました。
結論からいうとSAMを使った開発が効率がいいかなと思いました。
SAMはAWSでサーバーレスアプリケーションを作るためのフレームワークです。
AWS SAM CLIを使用して開発を進めます。
SAMの使い方についてはほかにたくさん記事が出ているのでここでは割愛します。
ディレクトリ構成は以下です。
SAMを使う上で最低限必要なファイルと、アプリケーションを構成するファイルでできています。
├─ Application/
│ ├─ application/
│ │ ├─ __init__.py
│ │ ├─ config.py
│ │ ├─ dynamo.py
│ │ ├─ mod1.py
│ │ └─ mod2.py
│ │
│ ├─ Func1.py
│ ├─ Func2.py
│ └─ requirements.txt
│
└─ template.yaml
SAMを使ってデプロイする際に必要なのは
template.yaml
requirements.txt
の2つです。
普通、SAMを使う場合は最初にコマンドでプロジェクト作成して、
自動的にディレクトリやファイルが作成されたあと開発していきますが、
この2つがあれば動きます。
【template.yaml】
SAMはデプロイするときにCloudFormationを使ってLambda関数を作ります。
CloudFormationで使用する関数の設定ファイルです。
1行目AWSTemplateFormatVersionはテンプレート形式バージョンで
2020年11月現在有効な値は2020-09-09です。
2行目TransformはCloudFormationがテンプレートを処理するためのマクロで、こちらもこのままで大丈夫です。
3行目Descriptionはこのテンプレートの説明で任意の文字列です。
特に機能に関与しません。
4行目Resourcesの下から、関数の数分定義していきます。
6行目のFunctionsNameとしているところはこのテンプレート内で使用される名前です。
9行目のFunctionsNameはLambdaに登録される関数名となります。
12行目CodeUriで関数のファイルの場所を相対パスで指定します。
この例で使う関数ファイルはFunc1.pyとFunc2.pyでApplicationの直下に置いているので./Applicationとなります。
10行目は、ファイルの中のどの関数を実行するかの指定です。
例ではFunc1.pyのlambda_handlerという関数を実行したいので、Func1.lambda_handlerになります。
13行目以下はLambdaの設定です。
Environment(環境変数)でTZに対してAsia/Tokyoを指定しておくと
pythonのプログラムの中でタイムゾーンを気にする必要がなくなります。
【Func1.py】
これが実際にLambdaで動く中身です。
やっていることとしては、
・標準ライブラリの読み込み
・自作モジュールの読み込み
・ログ設定(logging)
・メイン処理
です。
application/に機能ごとにモジュールを作って置いてます。
application/は__init__.pyでパッケージ化しています。
例えばDynamoDBを使う場合は↓のような感じでモジュールを書いて、Func1で呼び出して使います。
application/dynamo.py
Func1.py
モジュール内でログを使う場合は、モジュールのファイル内でログ設定を書きます。
定数などの設定値はすべてconfigにまとめています。
なのでほぼすべてのファイルでconfigをimportしてます。
課題としては、
・よく使う機能(S3やRDSなど)を汎用的に使えるようにモジュール化する。
・本番やSTGなど複数環境がある場合にどうするか考える(現在は環境分ファイルを作ってます。)
といったことが挙げられます。
サーバーレス案件はこれから増えていくと思うので、
より効率的に開発できるフレームワークを作りたいと思います。