Writer: tsuda 更新日:2026/01/20
こんにちは、サービスプロデューサーの津田です。
「Webサイトの使いやすさが重要なのはわかるけど、ユーザビリティってどうやって評価するの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、デジナーレのユーザビリティ✕ウェブアクセシビリティ診断サービスでも使用している、ユーザビリティの「ヒューリスティック評価」と、そこで使われる「ユーザビリティ10原則」について、できるだけ具体的な例と一緒にご紹介します。
「ヒューリスティック評価って何?」「名前は聞いたことあるけど、実際どういうこと?」という方の参考になれば嬉しいです。
ヒューリスティック評価とは?
ヒューリスティック評価とは、ユーザビリティ調査手法の一つで、専門家が一定の「原則(ルール)」に照らし合わせて画面や操作をチェックし、使いにくさの原因を見つけていく方法です。
ユーザテストのように実際の利用者を集めなくても実施できるため、短期間・低コストで課題を洗い出せるのが特徴です。
ニールセンの「ユーザビリティ10原則」とは?
ユーザビリティ10原則は、デンマーク出身のユーザビリティ研究専門家であるヤコブ・ニールセンが提唱した、ユーザインターフェイス設計における代表的な原則です。ヒューリスティック評価では、この原則を基準として画面や操作をチェックし、ユーザビリティ上の課題を評価します。
それぞれの項目について、なるべく身近な事例に照らしてご紹介します。
- システム状態の視認性(Visibility of system status)
たとえば、フォーム送信後に画面がしばらく止まったままだと、「送信できたの?」「もう一度押した方がいい?」と不安になります。
ローディング表示や「送信中です」「完了しました」といった、「システムが今どんな状態か」がわかるフィードバックがあるだけで、ユーザーの迷いは大きく減ります。
- システムと現実世界の一致(Match between system and the real world)
「エラーコード:E403」とだけ表示されても、多くのユーザは理解できません。
「この項目の入力内容に不備があります」「この項目は必須です」といった、現実でも使われる日常的な言葉で説明されているかがポイントです。
- ユーザーの主導権と自由(User control and freedom)
「入力フォームで1つ前の入力だけを取り消したいが、やり方がわからない。戻るボタンを押してみたら、全ての入力が消えてしまった」
こうした体験は、よくある不満の一つです。
こんなときに、1つ前の作業に戻れるボタンや、取り消しの導線があれば、ユーザーは安心して操作できます。
- 一貫性と標準(Consistency and standards)
同じ意味のボタンなのに、ある画面では「送信」、別の画面では「確定」、別では「登録」と、表現がバラバラだと混乱してしまいます。
言葉・配置・操作のルールが揃っているかは、見落とされがちですが重要です。この3つが統一されていれば、サイト内の異なるページ・機能を使うときでも、ユーザが直感的に操作できるようになります。
- エラー防止(Error prevention)
「電話番号欄に数字以外の文字が入力できたが、送信しようとしたらエラーになった」
こうした設計よりも、最初から数字しか入力できない設計の方が親切です。
「エラーを出さない設計」を目指しましょう。
- 想起より認識(Recognition rather than recall)
「この操作、前の画面でどうやったっけ?」と考えさせてしまうUIは要注意。
メニューや選択肢が常に表示されている、入力例が書かれているなど、覚えていなくても見れば分かる状態が大切です。
- 使用の柔軟性と効率性(Flexibility and efficiency of use)
初心者にとって安心・丁寧な導線を心がけることは大事です。ただ、初心者にとっての使いやすさだけを考えてしまうと、使い慣れた人にとっては「回りくどい」と感じられてしまうことがあります。
初心者と熟練者、それぞれが無理なくタスクを完了できるよう配慮することが大切です。
- 美的で最小限の設計(Aesthetic and minimalist design)
ページ内に情報を詰め込みすぎると、ユーザーは「どこを見ればよいのか」を瞬時に判断できなくなります。
そのため、「本当に必要な情報は何か」を見極めたうえで情報量を絞り、余白を確保し、内容に応じてページを適切に分けることが重要です。
- ユーザーに対するエラー認識、判断、回復の援助(Help users recognize, diagnose, and recover from errors)
エラーメッセージを出すときに、「入力エラーがあります」だけでは説明として不十分です。
「どの項目が」「なぜダメで」「どう直せばいいか」まで示されていると、ユーザーは自力で解決を目指せます。
- ヘルプとドキュメント化(Help and documentation)
普段は見なくても、困ったときにすぐ見つかる場所に、FAQやヘルプを置きましょう。
「どこにあるか分からない説明」は、ないのと同じです。
“探さなくても見つかる”場所にあることが重要です。
ユーザビリティ10原則に基づいたヒューリスティック評価は、漠然とした「使いにくさ」を明確な課題として言語化・構造化するのに有効です。
デジナーレでは、ユーザビリティとウェブアクセシビリティ両方の観点から診断する、「ユーザビリティ×ウェブアクセシビリティ診断サービス」を提供しております。
当社の診断サービスでは、ヒューリスティック評価をもとにユーザビリティ診断を行っております。
ご興味のある方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。